Abstract


楕円曲線暗号の安全性は楕円曲線上の離散対数問題(ECDLP)の難しさに基づいている.現時点で最も強力な ECDLP の解読手法は,一般的な離散対数問題に対する解読手法として知られる Pollard の ρ 法であり,指数関数時間を要する.しかし近年,Semaev や Gaudry,Diem らにより ECDLP に対する 指数計算法が提案され,ある条件下において ECDLP を準指数時間で解読できることを示した.本論文では,Weierstrass,Hessian,Montgomery,Edwards といった各種楕円曲線上の ECDLP に対する指数計算法に注目する.互いに同型である各種曲線上の ECDLP の解読時間の違いを実験により明らかにし,さらに指数計算法が有効である曲線を導く定理を提案する.

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