実用的な暗号技術として,安全性が理論的に証明できる方式が期待されている.これは, 擬似乱数も同様である.しかし,LinuxおよびWindowsのようなOSに使用されているPRNGの 安全性に関する研究において,以下のような問題点が挙げられている.安全性証明のモデ ルにおいて,エントロピーが確保できているという前提でPRNGの安全性を証明しているこ と,擬似乱数列を出力するのに使用されるRC4の脆弱性による被攻撃の可能性,内部状態 の更新間隔による脆弱性およびユーザーモードでの擬似乱数生成による被攻撃の可能性等 である.  本研究の目的は,実用的な暗号技術に使用される擬似乱数の安全性を評価することである.

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